待望のビッグベイト特化型のリール DAIWA vs SHIMANO
ビッグベイト&ジャイアントベイト あまり馴染みがない人から見たら少数の人がやっているようなジャンルでしょ?って思われているかも知れない
実際は全然そんなこと無く、各メーカーがこぞって20cm以上のルアーを商品化し、専用のロッドもどんどん出てきている
ただ、ビッグベイトシーンのリールについては丸型リールが市場の主流になっていて、操作性や握りやすさの問題からロープロのリールがもっとたくさん出ないものかと周りとよく話題になっていた
それが今回、日本における2大リールメーカー DAIWAとSHIMANOから待望のビッグベイト専用機とも言えるロープロのベイトリールが発売されたのだ
TATULA TWは、300番と400番 それぞれノーマルタイプとハイギアタイプ、スコーピオンMDはエクストラハイギアタイプが展開されており、それぞれ右巻きと左巻きがラインナップされている 自分はハイギアモデルを好んでいるため、ノーマルタイプを除いた3機種を比較していく
TATULA TW 300XH、TATULA TW 400H、スコーピオンMDを徹底比較!!
- スペック比較 TATULA TW 300XH / 400H、スコーピオンMD
- 巻き取り長さ
- 糸巻き量(PE)
- 自重
- ドラグ力
- ブレーキシステム マグフォース vs SVS
- 筐体、価格、巻き心地
- まとめ
- 6-120
- 6-180
スペック比較 TATULA TW 300XH / 400H、スコーピオンMD
まずは、スペック比較
重要度 | スコーピオンMD 300XG | TATULA TW 300 XH | TATULA TW 400 H | |
巻き取り長さ | 100cm以下は△ | 107 | 109 | 95 |
糸巻き量(PE) | PE5号で120m巻ければ◎ | #4-180 #5-140 #6-120 | #3-285 #5-160 | #5-215 #6-180 |
自重 | 比較するほどでも無し | 320 | 325 | 335 |
ドラグ力 | MAX7kgくらいかかれば問題無し | 8 | 13 | 13 |
スプール径 | 比較するほどでも無し | 43/22 | 43 | 43 |
ベアリング | 比較するほどでも無し | 1/7 | 1/7 | 1/7 |
価格 | 比較するほどでも無し | 36,000 | 37,000 | 38,500 |
ブレーキシステム | 重要ポイント | SVS | マグフォース | マグフォース |
巻き取り長さ
1位 TATURA TW 300XH 109cm
2位 スコーピオン MD 300XG 107cm
3位 TATURA TW 400H 95cm
ビッグベイト専用機のベイトリールで、かなり重要な部分が巻き取り長さになると思っていた
個人的にビッグベイトゲームをやっていて感じたこと
『一巻きで100cm以上あったら武器になる』
なぜかというと、1日中60g~140g程のルアーをロッドワークでの操作をし続けると半端じゃなく疲れてしまい、と言うか間違いなく体の節々が筋肉痛になる。それをリーリングでアクションさせることが出来たのなら、身体への負担が減るのだ
例えば、こういう『メガドッグ』 120gある巨大ペンシルをドッグウォークさせる時にバシバシとロッドを煽っていくのだが、これが結構疲れる 1度メガドッグしばりで1日中投げ倒した時があったが、1週間手首が筋肉痛で腱鞘炎の恐ろしさを知ることとなったことがある
その日から、鉄アレイを片手に毎日100回の手首強化の反復運動を実施して、、、
ってそんなことは出来る訳も無いしね 笑
とにかく、ルアーを煽るようなロッドワークをリーリングで出来たら、どんなに楽なのだろうかと心から思っていたのだ
1位 TATURA TW 300XH 109cm
2位 スコーピオン MD 300XG 107cm
3位 TATURA TW 400H 95cm
うむー そう考えた時に、個人的には一巻きで100cm以上は欲しいのよねん
TATURA TW 400Hの「95cm」って、ZILLIONシリーズのハイギアクラスよりも巻くことができている訳で全く悪くない
ただ、今後リーリング主体でジャーキングやドッグウォークさせるって考えた時に100cm以上巻けるっていうのは魅力ですな
そう考えると、
TATURA TW 300XH 109cm
スコーピオン MD 300XG 107cm
うん、最高です。ちなみに上の2機種の2cmの誤差は、どっちでも良かです!!
糸巻き量(PE)
PE 5号を巻いた時の糸巻き量
1位 TATURA TW 400H 215m
2位 TATURA TW 300XH 160m
3位 スコーピオン MD 300XG 150m
前提として、ベイトリールの糸巻き量は適正値で巻いときましょう
・糸巻き量が少ないと、回転する外径が小さくなることによる飛距離の低下
・糸巻き量が多いと、バックラッシュの原因
こういうデメリットが発生する
これがスピニングリールとベイトリールのラインの放出方法の差分でもある
その適正値を巻いた時のラインキャパはたくさん巻けた方が良いなぁと思っていた
うーん、どれくらいかと言うと、
PE 5号で150m巻ければ、十分過ぎる
むしろ、ワイは120mしか巻かないと思う
ビッグベイト主体でやると考えた時に、だいたい平均30m程度しかルアーは飛ばない
ものすごい遠投出来たとして、50mくらいだろうか
ウェーディングしていたり、車から離れたところで釣りをしていてライントラブルに見舞われても120m巻いてれば、現状復帰は可能だと思う
もちろん、ショアジギ、青モノをベイトリールで実釣している猛者の方々は、そういう訳にもいかないと思うが、シーバスがメインの自分にとっては150mで全く問題無い
これは、215m巻けるTATURA TW 400Hを必要のないラインキャパとして言っている訳でなく、あくまで200m以上出されてブチ切られるような魚を相手にしていないということ。
シーバスメインでビッグベイト専用機にするなら、150m巻ければ問題無し!
自重
1位 スコーピオン MD 300XG 320g
2位 TATURA TW 300XH 325g
3位 TATURA TW 400H 335g
320g〜335gが一体どれくらいの重さなのか
普段自分が、ベイトシーバスで使用しているリール
ZILLION TW HD 1520 XHL 240g
そのZILLIONと比較した時に、だいたい80g〜95g重いということ
それに加えて、PE5号を120m巻いたとして・・・・・・・
ふむ、、、だいたい350g〜370gがリール単独の重さになってくるのか
さらに60g~150g程度のビッグベイトをキャストし続けるとなると、翌日の筋肉痛間違い無しのコースですな
リールの筐体自体が大きくなったから、当たり前ではあると思うが普段のベイトリールの使いまわしから、80g程度のメタルジグをプラスされた重量感になることを覚悟しろということですなぁぁ
とりあえず、この3機種の重さの差分については15g程度だし、そんなに変わらないから気にする程でも無いかな
ドラグ力
1位 TATURA TW 300XH 13キロ
2位 TATURA TW 400H 13キロ
3位 スコーピオン MD 300XG 8キロ
ここで大きい差が出ました。
DAIWA擁するTATURA 13キロに対して、SHIMANOのスコーピオン 8キロ
ふむ ふむ TATURAの方がスコーピオンに比べて1.5倍以上のドラグ力があるのだったら、パワーの違いでTATURAかもなって、、、、、
13キロもドラグかけるかーーー!!!
はっきりと、お伝えしますがドラグ 4キロかけたら、メーターシーバスはおろか、磯でのランカーヒラスズキをかけたとしてもドラグは1ミリも出ないでしょう
というか、5キロクラスの青物でもドラグは4キロで十分
論より証拠というデータは無いけど、参考までに磯でのパワーファイトで有名なジャンプライズの社長さんが、ドラグについて解説してくれているよん
https://ameblo.jp/yuki590204/entry-11689857660.html
例えば、剛性が強めのシーバスロッドでドラグをかけ過ぎていて、ロッドの方が折れてしまいましたーって時で、かかっている負荷は5キロ無いです
リールのドラグ力を試す前に、確実にロッドの方が折れる
やる気まんまんの元気なランカースズキが爆発的なつっこみをしたとしても、ドラグ3キロ程度で十分耐えられるでしょう
シーバス、ヒラスズキをターゲットにする場合
TATURAのドラグ13キロは、必要では無い
スコーピオンのドラグ8キロでも十分過ぎる
ガチガチの設定でもドラグ3キロ程度である
結論、ドラグの強さで優越をつけることは出来ない
ブレーキシステム マグフォース vs SVS
DAIWA TATURA TW 300 / 400 『マグフォース』
マグフォース vs SVS
ここが一番の見所でしょう いわばスペックの大将戦といったところか
マグフォース |
磁石によって発生する磁界にスプールに取り付けられたインダクトローターを通過させることによりブレーキをかける機構。ブレーキの特徴は、ブレーキ力がスプール回転に比例するため、キャスト後半までしっかりとブレーキを利かせることができるため、向かい風のキャストやビッグベイトやクランクベイト等の空気抵抗の大きな投げにくいルアーのキャスティングに向いている。また、外部から容易にブレーキ力を調整できること、非接触ブレーキであるため雨や油などの外部環境に影響を受けないこともメリットである |
マグフォースZは、ルアーが飛行していき、着水していく最後辺りで、ブレーキが弱まっていくので、飛距離が伸びるような性質を持っている
マグフォースは、ブレーキが最後までかかり続けるのでトラブルが少なく、ビッグベイトなどの重量級のルアーを投げる時に向いているマグネットブレーキシステムである
SVS |
キャストしてスプールが回転すると、中のピン(ブレーキブロック、ブレーキシュー)が内壁の円状の部分に接触して、摩擦が起きます。その摩擦力がブレーキの強弱を示すものとなり、中のピンの数を調整することで過回転を防ぐ、バックラッシュを防ぐ役割になる。特徴としてはキャスト後半部分の低回転の時はほとんどブレーキが効かない状態になるので、スプールの回転が落ちてくるとブレーキがフリーになり、伸びのあるキャストになる |
旧SVSは、中のハッチを開けてピンを手動でオン、オフをしなければいけないのだが、SVS∞インフィニティは外部ダイヤルが付いていて調整がしやすい ブレーキの構造的な変化はあるが、どちらも遠心ブレーキというシステム的な変化は無い
スコーピオンMDは旧SVSなので、中のハッチを開けてピン(ブレーキブロック、ブレーキシュー)のオンオフをしなければいけない遠心ブレーキシステムである
左 DAIWA マグネットブレーキ マグフォース
右 SHIMANO 旧SVS 遠心ブレーキ
全然、構造が違いますわな
トラブル(バックラッシュ)が少ないマグネットブレーキ
キャストフィール(最後まで飛距離が伸びていく感覚)の良い遠心ブレーキ
この性格が、DAIWA派なのか、SHIMANO派なのか、TATURA TW 300 / 400なのか、スコーピオンMDなのかの決め手なんですよな
これ、完全なる自分の予想の範囲でしか無いけど、マグフォース選ぶ人が多いんじゃないかなーって思う
ビッグベイトは値段が高いから(爆)
はい、ビッグベイトをやる人たちの最大の敵を教えてしんぜんよう これはビッグベイト、ジャイアントベイトを投げる全ての釣り人の全員から同意をとれるでしょう
それは、、、
高切れです(爆)
1個、平均5000円するビッグベイト
いや、余裕で1万円以上するビッグベイトも人気な訳で
いやいや、完全にプレミア価格になっていて、3万くらいするビッグベイトもソールドアウトしちゃう訳ですよ
自分も経験談で言うと、死ぬほど気に入っていた6000円ぐらいするジョイントベイトがバックラしてそのまま高切れした瞬間、
これは、現実なのか?夢なのか?夢なのであれば、早く起こしてくれーーーという感情に襲われながら、呆然と流れていくルアーをただただ眺めるだけの作業をした後
全く、釣りをする気を無くし、すぐ家に帰って粛々と釣り道具を片付け、ポテチ食いながら風の谷のナウシカを見て、ナウシカの健気さに涙して、この涙は実はビッグベイト無くした涙なんだっけかと、よく分からん気持ちの浄化を行うことになった
はい、まじで高切れだけは、勘弁してくれと
そう考えると、トラブルレスの実績が高いマグフォースを選びたくなるんだよなー
TATURA TW 300 / 400 を選ぶ人は、多分このブレーキ性能の違いで選ぶのではないのかなと思うのですよな
ただ、今回ですね SHIMANO側は、そこを対策してきているんですよ
引用:http://fishing.shimano.co.jp/product/series/products2021/products/6278/index.html
今まで、6ピンだったのを8ピンにして、1ピンあたりのブレーキ力を細かくした訳です
6ピンの場合 100(全体)÷ 6(ピン)=約 16.6
8ピンの場合 100(全体)÷ 8(ピン)=約 12.5
単純計算して2ピン足したことでバランスの微調整は、6ピンよりも間違いなく柔軟にできるでしょう
自分みたいなド素人から見ても、SVSってとてもシンプルな構造で綺麗な見た目だなと思う
SVSって、20年以上前に生み出されているけど、現行モデルにも採用されてるってだけでも評価に値する
とは言ってもですな、
8ピンであっても遠心ブレーキであることは変わらないのでマグネットブレーキのTATURA TW 300 / 400よりかは、ライントラブルが起きやすいブレーキシステムであることは分かっておかなくてはいけない
そして、残念なことが1個
スコーピオン MDのハッチの脱着が完全分離型なんですわ
下の画像が、一体型のハッチ。エスケープハッチって、言うんかいな
完全分離型のハッチは落とす可能性があるということ
グローブをしている 水で濡れている 寒くて手がかじかむ・・・・・etc
釣り人は想像すらしていない様々な理由で、手元がすべって、ハッチを落とす可能性があるんですわ
それが、例えばナイトでウェーディングしていた時だったら、詰み
海にポチャっとして、釣り続行不能になるわけ
自分も一体型のハッチのリールではあるが、何回ハッチのロックをし忘れてキャストしたことがあっただろうか
そもそも、ちゃんとハッチのロックをしたかどうか心配になる時点で釣りの妨げになっているんですわ
SVSを8ピンにして、ハッチを開ける頻度が高くなるシステムにしたのなら、一体型のハッチにしてくれれば良かったのになぁ
ここは、かなりの減点対象である
DAIWA TATURA TW 300 / 400 『マグフォース』
マグネットブレーキで、ライントラブルが少ないブレーキシステム
最後までしっかりとブレーキがかかるため、重量級ルアーのキャストをし続けても安定したパフォーマンスが期待できる
従来の6ピンSVSから、8ピンSVSの遠心ブレーキを採用
キャストフィールはそのままに、より柔軟な設定が可能
ただ、ハッチが完全分離型であるため、落とさないように気をつけないといけない
筐体、価格、巻き心地
筐体 ハウジング | 巻き心地 | ベアリンング | 価格 | |
DAIWA
TATURA TW 300 / 400 |
強化アルミ | HYPERDRIVE DIGIGEAR | 1/7 | 37,000円
38,500円 |
SHIMANO
スコーピオン MD 300 |
HAGANE BODY | マイクロモジュールギア | 1/7 | 36,000円 |
価格帯もそんなに変わらない
ビッグベイトを使用するシチュエーションがほぼメインになってくるから、DAIWAもSHIMANOもハウジングは耐久性の高い仕様になっているのが見受けられる
巻き心地についても、この釣りにおいてはそこまで大事な要素だと思っていないから割愛!
まとめ
重要度 | スコーピオンMD 300XG | TATULA TW 300 XH | TATULA TW 400 H | |
巻き取り長さ | 100cm以下は△ | 107 | 109 | 95 |
糸巻き量(PE) | PE5号で120m巻ければ◎ | #4-180
#5-140
6-120 | #3-285 #5-160 | #5-215
6-180 |
自重 | 比較するほどでも無し | 320 | 325 | 335 |
ドラグ力 | MAX7kgくらいかかれば問題無し | 8 | 13 | 13 |
スプール径 | 比較するほどでも無し | 43/22 | 43 | 43 |
ベアリング | 比較するほどでも無し | 1/7 | 1/7 | 1/7 |
価格 | 比較するほどでも無し | 36,000 | 37,000 | 38,500 |
ブレーキシステム | 重要ポイント | SVS | マグフォース | マグフォース |
デイリーシーバスでDAIWAの『ZILLION TW HD 1520 XH』を使っているけど、マグフォースの優秀さには本当に驚いた 本当にバックラッシュしない ナイトの真っ暗闇でも安心してフルキャストできる
なので、TATURA TW 300 / 400もブレーキについては全く心配していない
ただ、スコーピオンMDの8ピンSVSのブレーキブロックの調整、メカニカルブレーキをゼロポジションでやるとか無いとかのマニュアル感がたまんないんだよなー
悩む、、、、
いや、もうシルバーが好きか、ブラックが好きかで決めるしか無いのか?